【ゴミ屋敷の知識】ゴミ屋敷化は病気なのか
最近「ゴミ屋敷」「汚部屋」が各メディアで紹介されている機会が増えてきました。
以前は高齢者を中心にゴミ屋敷化が増えてましたが、ここ最近では若者のゴミ屋敷化も非常に増えてきているようです。また、ゴミ屋敷化してしまう原因の一つとして病気によってゴミ屋敷化してしまうといった現状もあります。ゴミ屋敷は、ゴミをため続けてしまった本人だけでなく家族や周囲の住民にも良くない影響を与えてしまいます。
今回はゴミ屋敷化してしまうのは病気が原因なのか?という観点で紹介していきたいと思います。
■ゴミ屋敷化は病気なのか
ゴミ屋敷は高齢者の孤独死と同じくらい、社会では大きな問題と捉えられてきております。
ゴミは一般的なことから言えば不用品のことを指しますが、人によって価値観が違うので捨てるもの、いわゆる不用品として定義されるものがないので強制的な対処方法を行うのは困難とされています。
元々の部屋は荷物がきちんと整理されていた綺麗なお部屋なのです。最初からゴミ屋敷だったわけではなく、なんらかの病気が原因でゴミを貯めこんでしまうケースが非常に多いようです。例えば精神的に健康であれば、多少お部屋が汚れることはあってもある程度の段階で処分や整理、片付けを行うものです。ゴミを溜めておくことがストレスとなりますので。
ゴミ屋敷化しやすい病気の中にも色々な種類があげられますが、主な理由として考えらる病気は以下の通りです。
・強迫性貯蔵症以外の精神疾患
・強迫性障害(OCD)
・セルフネグレクト
・ADHD(注意欠陥多動性障害)
・ADD(注意欠陥障害)
・認知症(若年含む)
■【ゴミ屋敷の原因】精神疾患・病気例
1.強迫性障害(OCD)
強迫性障害(OCD)とは、「不合理な行為や思考を自分の意思とは反してくり返してしまう」という精神疾患の一つ。「ゴミが大量に溜まっているのに片付けられない」「ゴミ屋敷なのにゴミを捨てられない」という自分の意思に反する行為を繰り返すことで起きるゴミ屋敷化につながります。
2.セルフネグレクト
セルフネグレクトとは、何らかの要因によって通常の生活習慣を放棄してしまう状態で、ここ近年では非常に増えてきている精神的疾患の一つ。セルフネグレクトになる原因は、心理的なものだけでは無く、肉体的な障害や経済的な困窮が精神に影響を与えて、様々な原因によって生活の維持の妨げの原因にもなります。セルフネグレクトの問題点は、生ごみも平気で放置してしまうことでしょう。悪臭や害虫が発生しても本人は何も気にならないため、近隣住民の苦情につながることも少なくありません。
特に、心を許せる相談相手が身近にいない一人暮らしの人は、コミュニケーションの不足が原因でセルフネグレクトになりやすいと言われています。
3.注意欠陥多動性障害(ADHD)
ゴミ屋敷化、汚部屋化は、精神疾患が影響して積みあがっていく場合があります。本人はゴミ屋敷化した部屋を片付ける意思があっても、精神障害により行動に移せないのが、注意欠陥多動性障害(ADHD)における特徴です。優先順位が付けられなかったり、必要なものと不用品の線引きができなかったりするため、片付けたくても片付けられないのです。
4.認知症(若年層含む)
以前は高齢者を中心に広まっておりましたが、近年では若年層の認知症の方も非常ぬ増えております。認知症を発症すると、記憶力が低下するだけでなく、自分の意思を行動に移すことが難しくなり、ゴミや不用品を捨てたり処分することさえもできなくなり、ゴミ屋敷化・汚部屋化となってしまいます。
■【ゴミ屋敷の原因】精神疾患がでゴミ屋敷になってしまった場合の解決法
●心の病との向き合うため病院へ
精神疾患が原因でゴミ屋敷化してしまう場合、ゴミ屋敷に住む本人だけでなく、家族や近隣住民とのトラブルに発展する可能性があります。そのため、該当する病院に向かい、精神疾患に合わせた治療を受ける必要があります。
現状、ゴミ屋敷状態にさせた本人がゴミ屋敷化している現状を把握し理解し受け入れ、治療を受けるというケースは少ないのが実情です。家族や周囲の人が協力し、病院へ行き治療を受けることを進めることが解決の第一歩となります。
●ゴミ屋敷の片付け・清掃専門業者に相談し解決してもらう
まずは、自分がゴミ屋敷化している、させてしまっている自覚をすることから始め、その後自分でゴミ屋敷の片付け・清掃業者に依頼することも可能です。ゴミ屋敷なのにモノを捨てられないという方は、自覚している方とそうでない方がいます。
一方、ホーダーなどの精神疾患タイプはゴミ屋敷と自覚していないため、家族や周囲の人が代わりにゴミ屋敷の片付け・清掃業者に依頼することになります。ゴミ屋敷の片付け・清掃業者では本人への説得(ゴミ屋敷化している現状など)、ゴミ屋敷解決のサポートをすることも可能です。ゴミ屋敷化してしまっている現状をどう対処していいか分からないまま放置するのではなく、ゴミ屋敷・汚部屋に精通している業者に相談することをおすすめします。